水分補給はまめに




a水を飲む

「夏は特にまめに水分を補給せんといかんのだ」
「そうだな」
「そら、この水を飲めよ」
「おーありがたい、のどが渇いていたんだ。
ん・・・この水はぬるいうえに何か匂わないか?」
「当たり前だ、川の水だ」
「ゲッ、そんなものを飲ましやがって」
「何を云う!戦地ではそんな贅沢は許されんぞ」
「どこが戦地だ。せめて水道水にしてくれよ」
「贅沢を言ってると干からびてしまうぞ」
「わかったよ。飲めばいいんだろう」

マッカーサー道路




aマッカーサー道路

「マッカーサーが来るってんで出来たのがマッカーサー道路だ」
「マッカーサー・・・えらいものを思い出したな」
「わしの家から大本営までの道のことよ。知らんのか」
「知るかいそんな事」
「いつの間にかどこの路も舗装されて地面が見えなくなった」
「雨が降ったらすぐに水たまりができた頃が懐かしい」
「そうだな、わざと水たまりをビチャビチャ歩いて
怒られた思い出がある」
「日本中の道路が舗装されたのは学園闘争のせい
だというぞ」
「そうそう、学生が石畳を割って機動隊に投げたからな」
「あれからだ、アスファルトで舗装されたのは」
「でも体のいい産業廃棄物の捨て場といえないか」
「どうかなあ、でこぼこ道がいいとは云えんし」

老人は一日にしてならず




a一日にしてならず

「おまえ皴が増えたなー」
「ほっとけ、お前だってそうだろうが!」
「まあ、まあ、老人は一日にしてならずだ」
「ん・・・どこかで聞いた言葉だな」
「皴のどこが悪い。これは年寄の勲章なんだぞ」
「そうだ、顔の彫りが深くなったと云ってほしい」
「そういう表現も出来ん事はないが・・・」
「人生、山あり谷あり、その度に風雨にさらされこんなに
なったんだ。誰だっていずれこうなる」
「うーんちょっと悔しいな、人生の巻き戻しは効かんのか・・・」

なにか羨ましい




a仲良し

「おい、わしらのベンチに誰かいるぞ」
「あー、仲のいい若者だ。いいじゃないか」
「しかし、あそこはわしらのベンチだぞ。いわば聖地だ」
「おおげさだなあ。ベンチは市のものだ」
「それに若い者の恋は見ていて清々しいだろう」
「そうだ、そうだ」
「じゃあわしが野暮だと云うのか」
「そうじゃない。俺たちの若い頃を振り返って羨ましく
思ったんだ」
「ふん、俺なんか学生の頃バスの車掌に一目惚れして家まで
付いて行ったことがある」
「ストーカーじゃねえか。それでどうなった」
「何も云えんかった。昔の恋はそんなものだった。」

自分の気持ちを正直に




a万歳三唱

「嫌だい、嫌だい!」
「どうしたんだ、子供みたいに大声で」
「そうだ、年寄がそんなにわめくと引きつけを起こすぞ」
「ここなら自分をさらけ出してもいいだろうが」
「まあここには同じような立場の年寄ばかりいるからな」
「そうだ、家で我慢している事があるならここで吐き出せよ」
「うー・・・、改めてそう云われると、言いたいことが引っ込んだ」
「なら馬鹿野郎三唱でしめようか」
「よーし、バッキャロー、 バッキャロー、 バッキャロー!」
「あースッとした」
「しかし俺たちってまともだよな?」
「今さら疑ってどうする」
プロフィール

シンとケイ

Author:シンとケイ
年寄ゴジラへようこそ!
年年歳歳花相似
歳歳年年人不同ということ
で残り時間を有効に
とばかり夫婦揃って好きな
事をして過ごしています。
家内は手芸、リメイク、旅行
私は水彩画、ウォーキング、
自炊.それと
オリジナル小説作成等を
やっています。
どうぞよろしくお願い
いたします。

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