それからどうするPart14

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日溜まり_000106
「なんじ日溜まりに集う者たちよ・・・」
「なんだ、何だ、 またお説教かよ!」
冬の公園ではホームレスの人たちがベンチに集まっている。
私はその前で教導しているのだ。
「お前たちの経歴はあらかたわかった」
「大体において同じようなパターンがあるな」
「何らかの理由で持家を奪われアパートへ、更に一家離散、
或いは一人エスケープ、それからもっぱらカプセルホテル利用、
ここで金がつき路上生活者となる・・こんな具合だな」
「俺たちは底辺を行き来する双六かい」
「俺たちをどうしたいんだ」
「あのねー、あのねー君達・・」
「爺さんは達川監督か!機嫌を取ろうたって無駄だぞ」
「ばか者、いや君達はこのままではどうにもならんぞ」
「やがて冬が来るし、都も取り締まるだろう」
「それに君達だってやがて歳をとる」
少しだが不安になった様だ、しめしめ。
「今のこの国は撫民の心に欠けておる!」と教導はつづく。
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さあこれからの展開は・・・
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2016年も暮れました。
8月からブログを始めましたが、お付き合い下さいまして
皆さまありがとうございます。
オリジナル小説の方もHPの方でやっておりますので、
そちらの方にもお立ち寄り下さい。
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それからどうするPart13

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「それで今まで聞いてなかったが、結局のところわしを利用して
何をさせるつもりだ」
「しかも勝手にわしの頭を乗っ取りおって!」
「乗っ取ったわけではない。間借りしているだけだよ」
「ふーん、いや誤魔化されんぞ、それよりお主はいったい何者だ
エイリアンか?」
「私は別の世界ではAと呼ばれている」
「世界はパラレルワールド、つまり並行世界なんだ」
「あーん??」
「幾つもの同時進行の世界があるという事だ」
「そこが大体片付いたから、こちらにやって来た」
「そちらの都合で勝手来るな!」
「人間は全然進歩が無い。いや止っている」
「それで腹をたてたのか?」
「いや、余りに哀れだからチョコッと手助けするつもりだ」
「何もわしを利用する事はなかろう」
「あんたは暇そうだったからね。それに・・・」
「あんたが呆けかかっていたから都合がよかったんだよ」
「ぎゃふん」

それからどうするPart12

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わあー高級店じゃないか。
うおー綺麗な姉ちゃんばかりだ・・・。
子供のようにはしゃぐ連中をみて私は良かったと思った。
人生楽しい事も無ければやってられないのだ。
「ホステスからコスメの会社にお勤め?」とか云われている。
「どうしてだ?いや環境改善関係だ」
成程、廃品回収はまさにその分野である。
「だって皆さん同じオーディコロンの香りがするから」
この野郎たちスパの備え付けのやつをジャブジャブ使ったな。
「ところでこれからどうするつもりだ」
「こいつらは気のいい連中だが何もできんぞ」と奴に聞いてみた。
「ふふっ、はたしてそうかな」 と彼は不気味に笑った。

それからどうするPart11

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「だょな、これでいーんだよな」
ホームレスの前で大きな事を云ってしまったが、それは
私の頭の中に住み着く存在がそうしろとささやいたからだ。
「よくやった!あれでいい」
「だが具体的にはどうすれば良いんだ?」
「取敢えず今の格好じゃまずいからすっきりした服を準備
するんだ」
「ふむふむ」
「そして風呂に入れ、整髪もさせるんだ」
「しかし今のままではどの店も入れてくれないぞ、
相当臭うから」
「高速バスの発着場にシャワー施設があるだろう」
「よく知っているな!あれはワシも使っていたんだ」
「スーパー銭湯も近くにあるな」 その存在は自慢そうに言った。
「奴らをその気にさせるにはどうすれば良いんだ?」
「高級レストランでうまいものを食わせるし、その後キャバクラ
に連れていくと云えばいい」
「悪賢いな、男はたいがいそれに弱い」
「前の世界でもホームレスはそうだったからな」
「前の世界って何だよ」
「うーん、ごにょごにょ」
私の悪戦苦闘で彼らは復活した。但し恰好だけだが。
よく見ると中々渋いいい男に変身している。
私は何故か嬉しかった。






それからどうするPart10

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ホームレスの一員となり一週間が経った。
一見自由そうに見えて、彼らなりに過去への蟠りやトラウマに
縛られているから、仲間外の者にはぶっきらぼうになるらしい。
しかし一緒に暮らしてみて案外いい奴が多い事がわかった。
公園のこのグループはかなり纏まって行動している。
たまに浮浪者狩りとかいって迫害を受けることがあるから
必然的にこうなったらしい。
「おっ!渡り鳥だ」 空を見上げてテツ(哲二)が云った。
今日もテツと一緒に廃品回収をしているのだ。
「ありゃ鳥じゃないぞ、ドローンだ、渡りドローン」
「今日はえらいさんが来日するんだろ。その監視さ」
「なるほど、不審者の監視か」
「嫌な世の中だな!でも俺たちは一般人に比べれば不審者だよな」
「公園で焚き火なんかすれば立派な不審者だよ」
「俺たちはお上に盾つく気は無いのにな」
「今はまだモニターを見ながらコントロールしてるんだろうな」
「あと4、5年すればAIを持ったドローンがお巡りの代りに
パトロールする時代が来るかもな」
「俺はお巡りは嫌いだ。あいつらは俺たちを人扱いしないんだ」
「秩序を守る立場の人間は往々にして偉くなった気になるからな」
「じゃあ俺はドローンのほうがいいや」
「機械は情け容赦ないぞ」
「まあいいか」

それからどうするPart9

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路上生活を送るには厳しい季節になっていたが、暑さ寒さを
超越する能力を身につけた彼にとってここは天国のような
ものだった。
「要するにQOLじゃな、クオリティオブライフちゅうてな、
今流行だぞ、知らないのか」
「俺たちにそんなハイカラな言葉は関係ねーよ」
「無知なやつだな。いやすまん、つまり一人一人の人間らしい
生活や人生が幸福を見出しているかどうかの度合じゃ」
「俺たちゃあ結構この生活に満足しているけどな」
「金持ちも、地位ある者も、これを満たしている者は少ないのだ」
「だが、やりようによっては君達も生活の質を向上できるんじゃ」
「騙されんぞ、俺たちをプアービジネスに勧誘するつもりか」
「なんと情けない。わしがそんな人間に見えるか」
「見よ、この澄んだ瞳を・・・」
「不満はないと言うが、感じなくなる事は恐ろしい事だぞ」
「いいか、よく聞くのだ。お前たちから一切金を取るつもりはない」
「わしはスポンサーになりたいのじゃ」
物好きな老人のお節介はつづく。

それからどうするPart8

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ある夕方、ある公園ではホームレスと呼ばれる人達が
何となく集まっていた。
そこに、
「あーそこの君達、ここに来なさい」と偉そうな声がした。
「おい、変なじじいが来たぞ、シッシッ!」
「無礼者!わしを誰と心得おる」
「貧相な爺さんとしか見えんがな・・」と大笑いする。
「哀れな奴らだ。まあいい、済まんが水をくれんか」
「あそこに水飲み場があるだろう」
「ふむ、役にたたんな。せっかくいい話を持ってきて
やったのにの」
「まあこれで好きなものを買ってきなさい。パーッとやろう」
と万札を出す。
「ふーん、爺さん見かけによらず太っ腹だな」
「馬鹿者!こう見えてもヨガ行者3級取得者なるぞ」
「俺たちはホームレス1級取得者だ」とまた笑いあう。
こうしてホームレスとの付き合いが始まった。

それからどうするPart7

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しばらく姿を消していたあの爺さんの話である。
それが今、都庁前の路上生活者居座り防止迫害オブジェ
の上に立っていた。
彼にすれば尖がった石を見てヨガ修行の岩場を
思い出したにすぎない。
けっして嫌味たらしく鋭い突起物の上
で立ったり座ったりしているのではないのだ。
ボロ服を着た彼を見て寄り付かない者が殆どだ。
なかには可哀想だと思ってか小銭を恵んでくれたり、
爺さんも大変だな・・と話しかけてくる暇人もいる。
「確かにホームレスは行儀の悪いところはあるが
一般社会人のモラルを押し付けてもな~  
ここまで迫害するのはやり過ぎだよな。 しかし痛くないのかい?」
「ありがとう、大丈夫だ、ヨガ行者3級を持ってるから」
と云うと、すげーと感心してくれた。
「なるほど、ホームレスか、面白そうだ・・・」
と彼は呟いた。

ミセバヤが紅葉しました

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みせばやがきれいに紅葉しました。うーん美しい・・・。
どうした爺さん普段と違うではないか?とご心配の方も
いらっしゃるでしょうが、私だっていつも荒唐無稽の
話ばかり書くつもりはありません。元々私は教養の
有り余った人間なのです。
みせばやな雄島の海人の袖だにも濡れにぞ濡れし色は変はらず
なんとも色っぽい歌が百人一首にありますね・・・
知らない・・・あっそう。

それからどうするPart6

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それから12-20
「もういいだろう」 という言葉が突然頭に浮かんだ。
彼自身、増え続ける信者を持て余していたのである。
この先わしはどうすればいいものかと迷っていたから
すぐにその言葉に従った。
「教団の金を全て金に換金した後、とっとと逃げ出せ」
と頭の中のそいつが言うからその通りにした。
購入しておいた限界村の地にトラックで金塊を運び
大汗をかいてそれを埋めこんだ。
「しかし何だかほっとしたな・・・」 騒動を起こした
張本人は一服しながらため息をついた。
その後彼の姿を見かけたものはいない。




プロフィール

シンとケイ

Author:シンとケイ
年寄ゴジラへようこそ!
年年歳歳花相似
歳歳年年人不同ということ
で残り時間を有効に
とばかり夫婦揃って好きな
事をして過ごしています。
家内は手芸、リメイク、旅行
私は水彩画、ウォーキング、
自炊.それと
オリジナル小説作成等を
やっています。
どうぞよろしくお願い
いたします。

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